ボブ・マーリーとUXピラミッド
ボブ・マーリーの伝記映画「ONE LOVE」が、私の中で話題だ。世間でどれくらい話題になっているのかはあまり知らない。
まだ映画を見ていないが、今週末に観に行く予定だ。
学生時代、私はレコード屋でアルバイトをしながらレゲエバンドの活動に励んでいた。そのおかげで、レゲエに関する知識は少しだけ深まり、ボブ・マーリーの商業的な偉業だけでなく、政治的な偉業にも感銘を受けている。
ボブ・マーリーの商業的な偉業とは、歴史上最も音楽で売上を上げたこと(ソースは忘れたが、ビートルズよりも売れたという話がある)。政治的には、対立が激化し暴力に発展していた二大政党の党首をライブステージ上で握手させたことだ。
彼はその歌のメッセージから政治的に目を付けられ、身の危険を感じるまでになって亡命したが、母国の状況を憂い、再びジャマイカに戻り上述のライブを成功させた。その一方で、女性にまつわる話などもあり、人間らしい側面(英雄色を好む的な)も見せてくれるが、アーティストとしての成功は類を見ないものだと思う。
UXピラミッド
UX Maturity Model: From Usable to Delightful User Experience Magazineを元に図を作成
話は少し変わるが、私の仕事ではUXピラミッドを意識することが多い。デザイン会社として、ユーザーが目的を達成できるデザインを提供することをお客様に約束している。
目的達成可能なデザインは再現性があり、組織として取り組むことができる。これは、人口減少時代に起こり得る課題の解決の糸口になると信じている。
アーティストが目指す体験
UXピラミッドの上部にある「価値がある」「楽しい・心地よい」に到達するのは非常に難しい。アーティストは目的達成可能なものを重視していないだろう。目的達成だけを目指すだけでは、ボブ・マーリーのような偉業は成し遂げられないだろう。
私はもう40代の半ばに差し掛かり、そんなことは百も承知で自分ができることに集中している。ただ、ピラミッドの図を見て、心地よい価値の高みが遥か遠くに感じられ、打ちのめされることもある。
このような文章を書いているのは、「ONE LOVE」の情報を目にして、当時の心境を思い出したからかもしれない。