FUKUOKA, JAPAN
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これからのこと

デザイン会社を創業して19年が経ち、私は46歳になりました。 ここに書くのは、人生の大きな区切りを迎えた今、これからどう生きたいかを綴る個人的な備忘録です。

2007年に株式会社アジケを立ち上げてから20年近く、「この会社を死なせてはならない」という張り詰めた生存本能が、常に頭のどこかにありました。しかし、2026年1月にM&Aを経てメンバーズグループへ参画したことで、生き残るための強張った経営は一段落しました。社長業は継続しつつも、これからは生存のための力みを捨て、「仕事を、そして人生を深く味わう経営」へと、ゆっくりと意識をシフトさせています。

仕事のこと:歪みを愛し、作り続ける

「アジケ(味気)」という社名には、完璧な円や隙のない正論ではなく、「味わいのある歪み」を大切にしたい思いを込めています。

千利休の黒楽茶碗の不完全さや、カントの言う「ねじ曲がった人間性」のように、少し歪んだ形にこそ温かみや豊かな創造性が宿るものです。

かつての私は、ひとりで何とかしようと肩肘を張り、無駄な虚勢を張っていました。けれど歳を重ねた今は、自分の未成熟さを素直に認め、だからこそ、まわりの人たちにもう少し気を配り、不完全な者同士で調和していきたいと思うようになりました。

自分を偽らず、等身大でいるために欠かせないのが「知行合一」です。

頭の中の知識や綺麗な言葉で終わらせず、実際行動に移すこと。今もmacOSアプリの個人開発など、自分の手を動かしてものづくりを続けているのは、それが私にとって等身大でいられる手段だからです。

この等身大の姿勢の延長線上に、これからの私の仕事があります。

それは、関わる人が豊かになる「一緒に豊かになるゲーム」です。AI時代において、ただつくるだけでなく、価値を市場に届ける「売る力」を持ったクリエイターを支援すること。40代のうちに自著を形にし、50代には信頼できる後継者へバトンを繋ぐこと。

生活のこと:日常という名の、本当の贅沢

一方で、忙しさに逃げることをやめ、人生の「暇」を深く味わう生活者でありたいとも願っています。私にとっての「本当の贅沢」とは、高級なものを消費することではなく、シンプルな日常を過ごすことです。

職場やジムから徒歩15分の場所に暮らし、平穏な家庭と静かな隣人に恵まれること。朝はアラームをかけずに自然に目覚め、急がずに一杯のコーヒーを味わうこと。理解し合える人と笑い、大切な人と食卓を囲み、本を一冊一気に読み終える静かな時間を持つこと。

こうした単純なルーティンの中に喜びを見出しています。

これから

落ち着いた静けさを受け入れつつも、攻守のバランスを保ちながら、新しいことへトライする情熱は常に絶やさずにいたいと思っています。

どうぞよろしくお願いします。